〜広岡勲教授が描く、斬新コラボの未来像〜 学生による誌面制作プロジェクトが発進!

広岡勲教授

―― 大学にはスポーツマネジメント(現代社会学科)、スポーツビジネス(経営社会学科)というスポーツに関する2つのコースがありますね。
広岡 そうです。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機に、スポーツ庁や地方自治体のスポーツ振興課が設置されるなど、日本のスポーツを取り巻く環境は大きく変わり始めています。当然そこには携わる人材が必要になってくるわけですが、残念ながら日本ではスポーツをアカデミックに学んだ経験のある人が少ない。このままだと、環境だけ整ったのに人材が枯渇しかねないわけです。江戸川大学では、2020年以降も将来にわたってスポーツの現場で活躍できる人材を育てていこうと考えているわけです。

―― 「スポーツ人材の育成」に本誌とのコラボレーションをどう生かしますか?
広岡 今回の企画には、学内から球団運営(マネージメント)の内側にいた私とプロ野球ソフトバンクで長らく球団経営(ビジネス)の一翼を担ってきた小林至教授、さらには文章論や日本語学を専門(マスコミ)とされている佐藤毅教授のゼミが協調していきます。つまり、スポーツを取り巻く多様な立場を仕事として目指したい学生が参加します。彼らは当然ながら経験がありません。ともすると、講義や演習で頭でっかちになってしまいがちです。これを避けるためには、なるべく現場に出向いて経験し、何かを体感していかないといけない。しかし、インターンやアルバイトなどといっても、それほど機会は多くありません。
 エールスポーツという雑誌の存在を知った時、「この媒体を何とか学生たちの体感の場にできないか」と思ったのです。


広岡教授は、松井秀喜氏がヤンキースに入団した14年前、担当記者だったスポーツ新聞社を辞めてそのまま彼の広報担当兼務で球団の職員となって渡米。ヤンキースがなぜニューヨークという大都市で人気を維持できているのかということも体感できたという。


―― ヤンキースなど米大リーグ4球団のマネージメント部門を10年間体験されて、「地域密着」という視点でお感じになったことはありますか?
広岡 ヤンキースは地元で絶大なる人気を誇っていますが、面白かったのは、ニューヨーク湾に浮かぶスタテン島を本拠地にするヤンキースの1Aチームの球場にもたくさんのファンが足を運んでいるという現実です。「おらが街のチームのルーキーたちが育つ場所だ」という温かい眼差しとともに、球団も試合の演出に趣向をこらすわけです。外野の向こうにはマンハッタンのビル群と自由の女神が見える、いわば絶景なわけです。ナイターではそこに花火を打ち上げたりする。資金が限られている中で工夫をしながらファンを引き付けているんだなと、私もかなり勉強になりました。

―― 貴重な経験を聞ける学生さんは幸せですね。さて、そういった教室での講義と並行して、これから本誌の取材で学生さんが外に出ていきます。
広岡 そこはとても重要なポイントだと思っています。スポーツにまつわるマネージメントもビジネスもマスコミも、全てに共通するのは「現場を知ることが一番大切である」ということです。学生たちにはなるべく多くの現場に足を運び、そこで一生懸命打ち込む人の息吹を、汗を感じて欲しい。そうすることで、「自分はなぜスポーツが好きなのか」「スポーツのどの部分で仕事をしたいのか」が自明になってくると思うのです。流山市にある大学の学生が、県内のスポーツの現場にお邪魔してそのリポートを世間にリリースしていく。新しい形の地域貢献なのではないかと考えています。

―― 学生さんの成長に、私たちが少しでも貢献できるようサポート致します。
広岡 宜しくお願いします。私たち大学とエールスポーツが手を取り合って千葉県のスポーツを盛り上げていきましょう。

江戸川大学社会学部教授 広岡勲
ヤンキースなど米大リーグ4球団の広報兼環太平洋担当を10年間つとめる。日本相撲協会総合アドバイザー、WBC日本代表統括広報を経て、現在は江戸川大学社会学部教授と読売巨人軍球団代表付アドバイザー、日本相撲協会理事長付アドバイザーを兼務する。

江戸川大学下記ゼミ所属学生たちが「yell sports千葉」で企画・取材・文・撮影を担当する連載企画。
[参加ゼミ]
○社会学部現代社会学科 レジャー・スポーツマネジメントコース
 広岡勲ゼミ
○社会学部経営社会学科 スポーツビジネスコース
 小林至ゼミ
○メディアコミュニケーション学部 マス・コミュニケーション学科
 佐藤毅ゼミ

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